「ザハトラー雲台のこんな話って知っている?」&「ついにMy撮影機材の足回り最終章が到着した~!!」

 退屈の虫が騒ぐ記事なので、長文記事につき興味の無い方は早々にスルーして下さいね~・・・。

 

 と言う事で先ずは雲台のお話。画像・映像のプロ達がユーチューブで今回導入のザハトラーの雲台や三脚の紹介をしていた。ビデオ作品のプロディースを手掛ける写真・映像プロデューサー兼カメラマンでもある(株)エース・ワン代表の池野氏がザハトラー社の方から直に聞いた興味深い話を紹介していたのでご紹介します。

 また、同じく某民放テレビ局の現役プロカメラマンも同様な事を語っていました。そのプロカメラマンは「今まで長くザハトラーを使って来たが、この話はつい最近まで知らなかった」と語っていた。それはザハトラー雲台を末永く使えるよう、なるべく故障させないようにするべく保管する最良の方法の話。それではご一読下さい・・・。

 

 それは、機材を仕舞う時に雲台のスピードダイヤル(ザハトラーではこう呼ぶ)の横方向のパンダイヤル及び縦方向のティルトダイヤルの2つのダイヤルはゼロ位置に戻しカウンターダイヤルの15段あるダイヤルは最大の15位置にセットし(ココが肝!!このダイヤルだけはゼロでは無く最大値の15位置にしておくのです。※下位機種の雲台のカウンターバランスダイヤルは10段や5段しか無いモデルもあるので、それは使用雲台のダイヤルそれぞれの最大値数で)固定し、そしてパンとティルト動作を止める為の締めノブ2ヶ所は少しだけトルクを掛けて僅かに締めぎみにして保管する。これがザハトラー雲台の使用後の最良の保管方法であり、機材に優しく故障をなるべく避け長持ちさせる方法だと、ザハトラー社の方が直に教えてくれた内容だそうです。勿論このやり方は運搬時にも言える事です。但し、他社の油圧式雲台などはこれとは違い、あくまでザハトラーのみの極めて精密な機械式雲台に限る事と覚えて頂きたい。要はザハトラー雲台のみと考えた方が良いかも知れませんね。

 因みにザハトラー雲台の故障の多くは、ダイヤルの白点位置ではない中途半端な位置で使用したり、倒したりして衝撃を与えてしまったりした場合などに内部の精密なギアが破損するめに故障するケースが多いとされています。たまたま見た動画だったが映像のプロ達が語るだけに非常に信頼性の高い話でとても参考になった。ザハトラー雲台使いの皆さんも是非これを参考にしてみて下さい。

 野鳥撮りの先輩から教わり今まで行っていた、雲台使用後の収納方法について「全てのダイヤルゼロ位置に戻し雲台に負担を掛けず保管する」は実は一部に誤りがあると今回分かった。いや~勉強になった。  

 

 そして・・・野鳥撮りシステムの最終章・・・ついに写真人生最後の雲台&三脚が我が家に到着した・・・。年老いて将来野鳥撮りを卒業するまでの新たな相棒となる。これで10年は余裕で使えるだろう。世間一般的に「雲台はザハトラーで三脚の行き着く所はジッツォ」とも良く言われるが、映像専門に携わるプロ達は違うようでその多くは、「雲台も三脚も行き着くところは同じザハトラー」となるようだ。そしてついに自分のシステムも後者となった。果たして変わっただけの効果は感じられるのか・・・まず無理だろうな~オイラの感性と腕では・・・ま、今まで通り機材に助けられてと言うのが正解となるだろう(笑)。

 新三脚&雲台にカメラとレンズを載せてみた・・・。前のFSB8雲台よりも矢張り上に感じる。

 

 これは今までのロングステーにグリップや照準器を付けた姿。これだけの器具を付けてもこの雲台の力は有り余る・・・。

 

 導入の三脚はご覧の様にカーボン製の棒の足と言うよりは、カーボンの塊の板と言った様な感じのカーボンモノコック構造の足。軽量な上に捻じれも感じられず強固でしっかりしている。伸縮も容易でデザインもとてもナイスな物に仕上がっている。ザハトラーの雲台の機構やデザインを模倣した中国のコピー品に対して(性能は比べるも無くだが)、要は本家本元が他に真似されないように製品を開発するしかないと言う事で、自社工場を建設し材料のカーボンをも自社工場生産として誕生した三脚が今回導入した三脚「ザハトラーのシステムフローテック75カーボン三脚のミッドスプレッダー仕様」(もう一つあるグランドスプレッダー仕様はスタジオや屋内など平坦な現場向きなので、自然の中では使い勝手が良くないと判断)しこちらにした。そこで選んだ雲台は「ザハトラーaktiv8」(アクティフ←ドイツ語・・・アクティブとは違う。)とした。

  昨年発売されたこの雲台は同時期発売の最新モデルFSB8Ⅱとスペックは全く同じだが、前モデルに比べるとより細かい設定が可能の上に耐荷重も12キロにステップアップしている。自分の今の機材は余裕を以て支えてくれるだろう。今回導入のザハトラーシステムフローテック75カーボン三脚は、三脚の単体売りはしておらず各雲台と共にセット組みの販売でしか購入できない。アマゾンではフラッグシップ機カメラ並みの大盛り価格で販売している。購入元のビデオ近畿さんの方が遥かに適正価格だ・・・と言っても普通の物とは違い世界のザハトラーは高価だが・・・。通常の野鳥撮影ではザハトラーの6クラス雲台でも大丈夫とされているが、自分の様にロングステーやハンドルグリップを付けたりすると矢張り8クラスが必須となるので(これはパンやティルトなどに余裕を持たせる為)、このaktiv8にした。最近のカメラやレンズは軽量になったとは言え、色々付けた長玉使いは8クラスにした方が経験上無難だろうと感じる上に野鳥撮りの方々は圧倒的に8型使用者が多い。

 何故野鳥撮りなら同時期発売の最新FSB8Ⅱにしなかったのかと言うと、前にも述べた通り性能向上したスペックは同一だからと言った単純な話しとなる。それと余りやらないが新導入の最新ヘッドaktiv8は水平出しもFSB8Ⅱに比べ簡単に出来るからだ。そしてaktiv8は世界のプロ達にも好評の様だ。因みに多く誤解されている耐荷重だが、これは鵜呑みにしてはならず上に載せる機材の重心高により耐荷重と言うものは変化するものと考えた方が良い。その他ビデオ雲台使用時の誤った使い方をされている人も見掛ける事がある。ある向きにレンズを振るとする、本当はその角度のまま静止する調整がビデオ雲台では正解なのだが、搭載した機材がお辞儀をしたり天を向いたりとあらぬ方向に向いてしまったり、とにかく動いてしまうのはカウンターバランスが取れていないまま機材を使っていることになる。そしてカウンターバランスもバネがビンビンと効いたままに使用している人もいる。カメラマンがパン・ティルト・カウンターバランスを調整した後、被写体にレンズを向けて狙い機材から手を放しても、そのままの位置をキープしていなくてはビデオ雲台とは言えず、全く使いこなしていない事になる。ま、そんな話しはここではどうでも良いことなのだが・・・。

 そして雲台のプレート固定の仕様は、以前同様にサイドロードシステムとした。何故タッチアンドゴーシステムしにしないのか?と言われれば、ロングステーを使うからだと言う答えになる。タッチアンドゴーだとハンドルや照準器設置の架台が付けられず、付けるにはロングプレートとの2枚重ねとなるので無駄になるのと、自分の撮影スタイルが頻繁に三脚から取り外して手持ちと併用する撮り方では無い事も理由の一つでもある。今ではスナップアンドゴー対応ステーにタッチアンドゴー架台をネジ止めし両方に対応するステーもあるが、前からの使用がサイドロード仕様だった上にハンドル等を付けることから手慣れたサイドロードを選んだだけの事である。よって自分にはタッチアンドゴー仕様にする必要性は当初から全く無かった。聞けば最近はサイドロードを選ぶ人の方が多いとも聞く。

 また、純正で付属のサイドロード用ショートステーを使い、付属のパン棒を鉄工所で加工し曲げを入れてハンドルとして使用する方法も構想にある。これだとロングステーとハンドル分などの重量が減らせる利点もあるし、且つあれこれ付けずにシンプルに構成出来る。とにかく使い易い機材に改造するのもまた面白いものだ。

 良くブレ防止と言うことで、カメラ底面とロングステーを連結させブレ防止を狙う器具やステーも数多く販売している。今後自分はそれらを取っ払いシンプルスタイルに替えるかも知れない。それはテレコンを挟むか挟まないかの時に、雲台から下ろし作業をしなければならないからだ。果たして今の様に架台とカメラ底部を固定した方が遥かにブレ防止効果に貢献するのかどうか・・・自分なりの検証も必要だ。画像・映像のプロはビデオやスチールカメラ一式を雲台に設置しているだけで、ブレ防止の器具は一切使用していない。となると、実際の効果は?と思う事もあるのだ。ひょっとしたら三脚と雲台そしてレンズフット(ビデオならカメラ設置架台)ががっちり固定されていれば、振動によるブレにはそれでOKなのかも知れない。何でも思った事は自分で実行してみるのが、良いか悪いか自分の性分。色々とやってみることにしよう。

 プロや映像関連専門の仕事人達皆が「もう後へは戻れない」、この三脚が「ファイナルアンサーだ」と言わしめた三脚と雲台システムを導入して、果たして変えた効果は実感できるか・・・。カメラなんぞは何に替えても一長一短、ドングリの背比べでメーカーに踊らされるだけ。三脚使いの多い自分なら尚更に足回りから考え直しそれに投資する・・・まぁ趣味だから本気で今回もイレ込んでみた訳だ・・・と言うことで本日は新導入の足回りに関する話でしたが、ザハトラー雲台使いの方は記事前半を参考にされてみて下さい。・・・。

 またまた超長文の記事となってしまい、興味の無い方には退屈だったことでしょう、悪しからず。・・・本日はこれまで。

 

                  祖新 六四

                (そにぃ むつし)