今日はもう一つの趣味、日本刀の手入れ。

 今日は久し振りに日本刀の手入れを行った・・・。

 今回はテレビにも出演する程の有名刀剣店主や、その他の刀剣家達も紹介する手入れ方法を参考にして行った。時代劇で良く見る木琴を叩く先みたいな物でポンポンと刀身を叩くようなシーンなどはご存じでしょう。これは前回手入れした時に塗った古い油分を取り除く時に行うもので、凄く微細な粉(研ぎ石を微細粉末にしたもの)を刀身に付着させ、拭き取りながら古い油分を取る為に行っている訳だ。だがこれを否定する専門家や刀剣家もいる。鏡の様に輝く刀身を微細粉と言え研ぎ粉なので、拭う際にヒケ傷を付けてしまう可能性もあるからだ。昔からの手入れの習わしで間違った方法ではないのだが・・・。

 そこで金属に悪影響を与えないで古い油分を除去できる方法なのだが、これは家庭にある(薬局でも買える)ベンジンを打ち粉の代わりに利用する方法だ。ネル布や上質な和紙や上質なティッシュなどに染み込ませ刀身を拭き取る訳だ。勿論ヒケ傷は微細な研ぎ粉を使うよりも防げるだろう。そしてベンジンは直ぐに蒸発するので、時間も掛からずに油を刀身に塗り込める。ここで注意したいのはベンジンにはカイロ用と言うものもあり、それを使うのはNGだ。そこを注意すれば古い油分を除去出来るベンジン使いは理に適っていると思えたので、今回はその方法で手入れを行った。そしてその後に刀身に塗る油も刀剣油として売られている高価な物ではなく、千円もしないで買える画像の油とした。これは冒頭の有名刀剣商であり刀剣家でもある方が使っていた物で、皆さんも耳にした事のあるメーカー黒バラ本舗の「刃物椿」と言う油だ。こうした方が使用する物なのだから間違いはないだろう。と言う訳で、今回は納得出来る手入れ法を取り入れ行った。

 そして話は少し変るが抜刀術家の有名な方(知っている方もいるだろうか?銃で撃たれた弾丸を日本刀で切る人物)などは、刀剣手入れにCRC-556を使用していると聞く。匂いから敬遠する方が非常に多いのと、成分が早めに蒸発してしまう上に鞘を痛めるなどの理由に否定する刀剣家も多いらしい。この抜刀術家はCRC-556の製造会社に日本刀に化学的に影響があるかなどを直に詳細に確認されたようで、愛刀の全ての手入れはCRC-556で行っていると聞く。

 何が良くて何が悪いのかは手入れをする本人次第なのだが、一番大切な事は刀身に傷を付けず金属である刀身に悪影響を与えない物で手入れをするのが一番だと言う事。多くの刀剣家や愛好家が行っている古くからある手入れ方法も悪くはないが、現代化学の合理性を取り入れて行うと言うやり方も良いのではないだろうか・・・。どちらを選ぶかはあなた次第です・・・と言う訳で、今回は刀剣に精通している方を真似て手入れを行ってみた・・・。

 

 本来はポンポンと打ち粉を刀身に叩く従来のやり方だったが、今日は代わりにベンジン(画像左)を使い古い油分を拭き取った・・・感想は確実に古い油分は取れていると実感できた。そして仕上げの油はいつもの刀剣油ではなく、黒ばら本舗の刃物椿と言う油を使用した。

 

 刃物椿の左側の箱にある物は従来使っていた手入れ道具・・・。その他上質ティッシュ・ネル布・レンズも磨けるようなクロスなど、油取り及び油塗りに使える物。

 

 目釘を抜き柄から刀身を抜く・・・。画像中央の数ミリの太さで2センチ程の長さの目釘だけで、鉄の刀身と柄とが繋がっているだけにも関わらず、日本刀を振り回しても柄から刀身は抜けてしまわない。考えてみればこんな小さな物だが凄い仕事をしている。目釘は竹製だ。

 

 分解して刀身のみとなった・・・。脇差しは後ほど手入れを行った。

 

 鎺(ハバキ、和紙の右手にある物)・切羽(セッパ、鍔の両側にある物)・鍔(ツバ)・・・それぞれの働きについては省略します。

 

 刀剣趣味家からしてみれば大したことの無い日本刀だが、下の刀は昭和何年だったか大分前に有名な刀剣家がこの刀についての事と作刀した人物について、歴史と照らし合わせて刀剣誌数ページに渡り記事として載っていた刀。真贋は早急に出来ず研究の余地がある不思議な刀だと・・・手に入れたのが失敗かそれとも珍刀で大正解だったかは今以って分からない・・・漆塗りの朱塗りの拵えをあつらえ、刀装具も江戸期の物を使った。上は薩摩刀で平安の頃から江戸末期まで連綿と続いた刀工一派の六十三代最後の刀工の作の刀。身幅もあり流石に薩摩刀だ。拵えも薩摩下級武士仕様とし、装飾は削ぎ落し鍔には江戸時代の薩摩鍔(紐や紙縒りを通し縛り、刀が直ぐに抜けない様にするための穴がある)を合わせた。

 

 上の薩摩刀は中直刃・・・どちらかと言えば切る為の刀だ。下の刀はどちらかと言えば刃紋を楽しむ方の刀か・・・。

 

 ベンジンで古い油を除去するのも、最後に油を塗布するのも同じようなやり方だが、油は与え過ぎてもいけない。最後に新しい布や和紙や上質のティッシュで塗った油を軽く拭き取る位の気持ちで拭う。

 

 刀袋に入れて手入完了・・・。

 

 さて、お盆中は休みの人達も多く何処に行っても人出が多いので、野鳥撮りも休業していた。最後に人出が多い話しついでにこんな話を・・・。今煽り運転が盛んに取り沙汰されているが、煽り運転の一つに左折時に大きく右に膨らみ左折する行為や、右折時に左手に一旦膨らみ右折する馬鹿者?初心者?内輪差が分からない輩?も非常に多い。当地古代蓮の里公園の駐車場前を通過する時に、公園内駐車場に入る車が左の公園に向かう車線に入り、直進する自分達はその右側車線を走るのだが、その際に公園に入る車がラインを踏む位に右に寄って来て左折する者が結構いる(入り口は狭くないのに・・・)。横を行く直進車はハッ!!とする事があるのだ。クラクションを鳴らしたことも何度かあるが、何を考えてんだと注意しに行こうかと思った事さえ正直ある。もしお年寄りの運転手が直進していて、急に左手やや前方を並走している左折車が自分の方にグッと寄って来たらパニックになって反対車線に急ハンドルを切ったり、アクセルを踏み込んでしまったりと驚かせてしまうこともあるだろう。最近特にこうした運転をする輩が目に付く。そんなに内輪差が把握出来ないのであれば免許証を返納すれば?と言いたくもなる。こんな話をするのも実は今日もそんな事があったからだ。自分の走るべき車線の左右の状況など、運転する者は常にアンテナを張っていなければ、他の運転者の迷惑になる事を運転者は肝に銘じて欲しい。「子供が乗っています」のステッカーを貼っていてチャイルドシートもしていないで、自己中走りをする輩も結構多い。全く意味不明のブレーキ等々、ある一定の速度で走れないなど、普通ではない運転をする輩が如何に多いかが非常にストレスな訳で、祖新六四が土日祝日はあまり野鳥撮りもレジャーも行かないようにしているのはそれが第一の理由。人出が多ければそうした輩と遭遇する率も高いから・・・。最後は愚痴となりましたがこれが正直な思いなのだ。いつ自分が原因で周りに迷惑を掛けるやもと言う心構えで、ハンドルを握る方は常にアンテナを張り自問自答しながら運転して頂きたいものだ。走るならキープレフトでもなくキープライトでもなく、キープセンターで願いたいものだ。本日はこれまで。

 

 

                 祖新 六四

               (そにぃ むつし)