イヌワシ・・・幼鳥

  晴れれば良いと言うものでもないイヌワシ撮り。どちらかと言えば風のある荒天時の方が飛翔するようにも感じる。今回も雨と霧と風に悩まされたが、イヌワシはお構いなしに飛翔する。雨が上がり霧が一瞬晴れたかと思ったら、立て続けに親子3羽が飛んで来て通り過ぎた(残念ながら三脚もカメラもセットしていなかった)。そしてまた霧の世界へ・・・。イヌワシは神出鬼没、どこから飛んで来るのか分からないので、多くのイヌワシハンターの目が必要なのだが、一人で撮っていたり少人数では見逃がしてしまう事も間々ある。

 今回は幼鳥をアップ。口を開けている画像は幼鳥が鳴き声を上げて飛翔している画像。幼鳥の鳴き声は子犬の鳴き声と一緒で、「キャンキャン、キャンキャン」と聞こえる。「狗鷲」や「犬鷲」とも漢字で書くが、後者の説は犬の鳴き声に似ているので付いた名前だ。上部ポイントで一人撮っていたので、声が聞こえなかったら見逃していたかも知れない。

 


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 雨と霧で体が濡れている・・・
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 最初の3枚は霧が晴れた直後に撮った画像。こうして羽根をすぼめて飛翔されると、速度が速くファインダーに入れて追うのに苦労する。


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 枝に止まる前の2コマ・・・前後逆でした。


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 親と一緒に飛んでいた時もあったが、ソノウも膨らんでいたので餌をねだっているのではなさそうだし、そろそろ親に追い出しを受けていたのかも知れない・・・この幼鳥もやがて伊吹を追い出され、安住の地を求めて旅をする時が来る。その時こそが幼鳥が一番命を落としやすい時期なのだ。


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 成鳥になるまでの無事を祈りたい。この幼鳥は伊吹山で16年振りに巣立った個体。昨年の15年振りの幼鳥は落鳥し命を落としている。絶対数の少ないイヌワシ、繁殖率の低いイヌワシ故に幼鳥は稀少だ。


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 幼鳥のきっちりとした証の白い通称三ツ星にも変化が表れてきているように思える。

 

 また来月雪の降る前に行きたいところだがどうしようか・・・埼玉県から滋賀県、孤独な運転でこれがまた結構疲れるんですよね~。それとも今年はこれで打ち止めかな??。

 

                  祖新 六四

                (そにぃ むつし)