イヌワシ・狗鷲・犬鷲の暇潰し話

 今月最終日の今日は雨、野鳥撮りはお休みと言うことで、イヌワシの話を少々。

 

  伊吹山イヌワシ・・・ソニーα1+FE600mmGM+1.4テレコン+ジッツォ5542LS+ザハトラーFSB8にて撮影。

 食物連鎖の頂点に立つ孤高の猛禽イヌワシ・・・絶滅も危惧されているイヌワシは全国にペアや単独個体を含め推定500羽程とも言われている。野放にされた森林や環境破壊に伴う影響などで、餌となる小動物の狩りが上手く行われないなどにより、繁殖も低下し個体数が減少すると言う結果となってしまった訳だ。某プロジェクトでは野放し状態の森林を伐採し、イヌワシの狩が出来るような環境を整えたところ、イヌワシが狩りを行えるようになり結果繁殖に繋がった。日本からニホンオオカミが絶滅したように、日本からニホンイヌワシが絶滅する事は絶対に避けなければならない。それらは人の将来をも意味する事に繋がるからだ。自然や動植物達は人と共存し深い関りを持ってきたのだから、これから未来永劫それは続かなければならないと言えるのではないだろうか・・・。

 

 

 イヌワシ話し・・・イヌワシは天狗の神隠しと言われた、あの天狗伝説の天狗様だったのだろうか?・・・少なくとも祖新六四はそうだろうと信じている。イヌワシは漢字で書くと「狗鷲」とも「犬鷲」とも書く。前者ではなぜ天狗の「狗」を使い狗鷲としたのか・・・天狗=狗鷲と少なからず昔から思われていたからではないのかと思えてならない。天狗の大きく伸びた鼻はイヌワシの大きな嘴、天狗の団扇はイヌワシの大きな羽根・・・連想させる。

 

 改めて調べてみたら祖新六四の記憶違いで、実際に広島県であった大きな鷲の幼児襲撃事件があったのは明治27年12月中旬、広島県三次郡三次町で起きた事件で大きな鷲が小児を掴んで、高宮郡の方へ飛び去り行方不明となった事件だ。そして年が明けた1月7日には、高田郡栗屋村に現れた大きな鷲が犬3匹を襲って食べ、民家では赤ん坊を連れ去ろうとした。そして10日には同郡岩脇村に現れ犬を襲っているところを村人総出で捕獲した。この事件は実際に明治28年1月28日の読売新聞の朝刊に記事となっている。

 捕獲された大きな鷲、(多分イヌワシで間違いないだろう。)は、20数キログラム、翼開長3.6mな信じられない程の大きさだったと言う。皆さんもペット連れで山などへ行かれる方もいるかとは思いますが、リードの付いた犬をイヌワシが掴んで飛んでいた、と言った話も聞くのでくれぐれもご注意下さいね。イヌワシのちょっとした話でした。さて明日は・・・明日朝の吹く風に聞いてみよう。本日はこれまで。

 

 

                 祖新 六四

                 (そにぃ むつし)